一人っ子の性格形成について

教育

昔よりは一人っ子を悪く言うような風潮はなくなってきていると思いますが、まだ依然として、一人だとかわいそうだとか、寂しそう、兄弟と揉まれることで人間関係が学べるものだと言う人もいます。ただ、兄弟ができたことで寂しい思いをしている場合もありますので、一概に一人っ子だから寂しいと言うわけではありません。

一人っ子はわがままだと言う言葉も聞いたことがあります。わがままなのは、しっかりと自己主張ができる証だと思います。両親の愛情を一身に受けて心が成長したからこそ、自分の気持ちや意見を言うことができるようになります。

また、協調性がないと言われる場合もあります。確かに兄弟間での人間関係などには揉まれることはないですが、一人っ子の子は競争することがないので穏やかで、おっとりした性格の子が多いと思います。私の母も一人っ子ですが、穏やかで優しく、マイペースな性格です。

祖母は、よく母の子供の頃の話を私にしてくれた記憶があります。大人しくて、おっとりしていて競争心がないので、しっかりした子や主張が強めの子にいつも圧倒されていたそうです(笑)幼稚園児の時も、喧嘩が嫌いで、滅多に怒ることがなく、いいようにみんなに使われていたとか(笑)子供の中でも、小さな力関係が生まれるので、一人っ子だから、周りとうまくいかないと言うような心配はなかったようです。

むしろ、親との関係が密接になりやすかったり、大人と触れ合う機会の多さから、大人とのコミュニケーションが上手です。一人遊びも上手なので集中力もあります。一人で何役もこなしながら一人遊びをするので想像力が養われます。

私自身は2人姉妹なのですが、一人っ子のお友達が羨ましいなと思ったことが多々ありました。妹が小さい分、何かと我慢したり、遠慮することがあったように思います。今思えば、特に贔屓とかもなく、お姉ちゃんだからと言うものを押し付けられた記憶はないんですが、当時は当時なりに耐えていたみたいです。一人っ子のお友達は、両親を独り占めしたり、話を聞いてもらえたり、おもちゃをたくさん買ってもらえたり(笑)すごく羨ましく見えていたことを覚えています。

子供たちは家庭の中だけで育つわけではなく、保育園や幼稚園、学校と、様々な場所で、子供同士で深く関わり合いながら、協調性や思いやりなどを学んでいきます。同年代のこどもたちと遊ぶ、ケンカをする、自己主張をするなどは、その子にとって貴重な体験になり、学習することに繋がっていきます。

こう言ったら、嫌な気持ちにさせてしまうんだな、自分も嫌だななど、体験を持って学んでいくことができます。なるべく、親は子供同士のトラブルにでしゃばらないように見守っていきたいものです。

子供が、健全に育つかどうかは、兄弟のあるなしで判断されることではないと、私は思います。一人っ子で過保護に育てたからなどと言う言葉も否定的だと思います。どんな兄弟構成であっても、甘やかせ過ぎたり、厳し過ぎたり、ほったらかしにしたりせずに、子供の気持ちをよく聞いてあげ、受け止めてあげること、その子の人格を認めてあげることが健全に育つことに必要だと思います。

一人っ子の子には、兄弟がたくさんいる子に比べて、親の目が細かいところにまで行き届いてしまいやすいです。親子の結びつきが強い分、お互いにいい距離感を持って接していくことがいい関係を作っていくと思います。親も、目が届く分、先回りしてなんでもやってしまいそうになりますが、子供の成長をそっと見守るような距離感を保っていきたいものですね。

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